毎日新聞社は1月25日に現在の資本金41億5000万円から1億円に減資すると日本経済新聞にて報じられました。
この内容は15日に開かれた時の株主総会で決定され、3月1日に実施するとの事です。
取りした資本金は「その他資本剰余金」に振り替えを行い、純資産の総額に変更はなく、発行済み株式の総数に変更もないとしています。
資本金が1億円以下は中小企業
では資本金を1億円以下に減資するとはどのようなことなのでしょう。
税務上は、資本金の額が1億円以下の会社は「中小企業」扱いなります。
中小企業に位置づけられると税の負担が軽減されるのです。
大企業が中小企業扱いになると税務上多くのお得な規定が適用されるようになるので、巨額の税負担が中小企業扱いになることで、軽減される大きなメリットがあるのでしょう。
中小企業になるデメリット
しかしながら、資本金が減り中小企業になることによりるデメリットもあります。
資本金が小さい企業は信用力が弱まります。
そのため金融機関から大型融資を受けたい時などは受けにくくなります。
また、大企業と中小企業では一般ユーザからのイメージが違います。
中小より大企業。
就職するときも取引するときも明示的な基準にはならないにせよ、
頭の片隅には「大企業で、大企業と」というフレーズがあります。
やっぱり大きな企業ってそれだけで何か魅力を感じてしまいますので、
中小企業と比べると劣る印象を受けてしまいがちです。
三大新聞社
日本経済新聞社、朝日新聞社、毎日新聞社。
新聞といえばこの3大紙は誰もが思い浮かぶでしょう。
その中の1社が減資により中小企業扱いとなるのは非常に驚きです。
毎日新聞社は減資の理由について、以下に説明しています。
「グループ全体への適切な税制の適用を通じて財務内容の健全性を維持するとともに、今後の資本政策の柔軟性および機動性の確保を図る」
資本金を減資しても補填や経営不振に伴うものではないという見方があるため、中小企業になったところで、あまりダメージはないのかもしれません。